学校は何を学ぶところ?

私の息子は、毎朝学校に行くことを嫌がります。

 

なんでそれをしないといけないのか?

俺はこうしたい!

 

という思いが強いからです。

 

まだ1年生なので、

勉強ばっかりして遊ぶ時間が少ないことが嫌。

みんなを待つことが嫌。

楽しくない。暇。

毎日は疲れる。

 

そういう思いを言葉や暴れることで私にぶつけ、

毎朝、私は必死に学校に連れて行っています。

 

力ずくでさせるとか、

そもそも息子は体も大きくできないし、私もそのやり方は嫌いなので、

「とりあえず、それは先生に自分の気持ちを話して交渉してみよう!」

と言います。

それでも、

「どうせ先生たちは、ここまで来たし頑張ろう!とか、

俺がどんなに嫌と言ってもさせるから無理!」

 

というので、

「ママは、疲れた時は休んでもいいと思うし、

時間を短くして、できるところだけ頑張る日があってもいいと思うけど、

先生はどういうかはわからない」

「でも、ただ勝手に行きたくないから行かない!って行かなかったら、

先生たちは、あなたが何で行きたくないのかがわからないよ?」

「ちゃんと気持ちが伝われば、じゃあ時間少なくしてみようか、とか、

遊ぶ時間を増やそうか、とか、考えてくれるかもしれない」

 

といって、自分で交渉することが大切だと話をします。

 

そこにプラスして、ご褒美を作ってみたり、私が一緒にいることで安心してもらったりして、

やっと登校ができるのです。

 

フリースクールという選択肢も以前から考えていたりしましたが、

家庭の事情でどうしても難しいことが多くあります。

 

自宅で学習面や教育をするにも、

その環境が足りなかったり、私一人での頑張りでは無理だと思っています。

 

友達との繋がりも大切だし、

息子を知ってもらうには、一緒に過ごすことがとても大切だと思っています。

 

切り替えが難しく、落ち着きがなく、我慢できずに注意されてイライラしている場面だけでなく、

 

友達に対する優しさ、先を読む賢さ。

いつも常識に逆らうように、楽しいことを発見していくユーモアセンスのよさ。

 

意外と臆病な面も、調子乗りな面も、

いろんな顔が見れるのは、

一緒に過ごす中でしか見えないと思うからです。

 

ただ、一緒に学校で過ごしていると、

先生の大変さも重々わかります。

 

個性を尊重するには、

ルールと協調性を学ぶ場所として存在している

公立学校では、

体制的にも、考え的にも、

人手が足りていない現状としても、

どうしても難しくなってくるのです。

 

今日の午前も、息子の付き添いで学校に行きました。

 

一時間目は体育の授業で通常学級で受けました。

 

そして、2時間目は自閉情緒支援級で授業を受けました。

 

私の伝え方が下手ということもあったのですが、

支援級の先生に、

どうしても枠からはみ出したり、逆らったところを楽しむので、

全体をまとめる担任の先生だけでは大変そうで申し訳ない。

 

ということを伝えました(もっと下手な言葉になっていたと思います)

 

すると、

それは正解じゃないというように、

ルールを守ることの大切さを、息子に伝えだしました。

 

わたしは、息子がやっていることが不正解だとは思っていません。

だからこそ、それを感じ取って説明を始めたのだと思います。

 

全体をまとめようとすることがない自由な環境の中では、

息子のしていることは誰の迷惑にもなりません。

 

ただ、常識にとらわれない発見や挑戦やスリルを

楽しんでいるだけなのです。

 

ただ、パワーも大きく、育てるのは大変だと思っていますし、

今の息子の、まだ自分で切り替えることが難しい状況では、

先生が大変なこともわかっているのです。

 

先生からは、

みんなは自然に成長していくけれども、

周りよりもゆっくり成長しているから仕方がないという言葉をいただきました。

 

精神的に幼い部分を持っていることはわかっていたのですが、

言葉に違和感を感じたので、

 

「みんなは、大人の言うことを聞くことが正しいという素直さを持っています。

でも息子は、なんで?とすべてに疑問を持ち、まだそれを理解できる歳ではないから、

難しいです。

息子が落ち着いている時には、わかりやすい言葉で話をしているのですが、

何度言っても同じことを繰り返すので、

何度も何度も話をしています」

 

と言いました。

 

すると、先生は

「それがこだわりで、この子の課題なんです」

「みんなで考えていく必要があることです」

 

と伝えてくれました。

 

私は伝えたいことが先走り、説明することが苦手なので、

誤解を受けることも多く、伝わらないことも多いのですが、

 

こうやって、下手ながらも伝えることをあきらめなければ、

相手の考えや思いを知ることができ、

自分の思いも整理できることを感じました。

 

そして、伝わることができれば、

協力してくれる人がいるのだと思いました。

 

息子と同じで、

私自身も、どうせどんなに説明しても信用してもらえない。

わがままだとしか思われない。

と思って、飲み込んできたり一人で抱え込んだりしていた、これまでの自分にも気づきました。

 

子育てをしながら、

一緒に一つ一つの問題と向き合い合いながら、

親も成長するんだなと思いました。

 

学校は、人との関わりの中で生きる大切さを学ぶ場所だと思いました。

 

私は、殻にこもったことで成長の機会を狭めてしまっていたのかもしれません。

 

でも、そういう時期があったから見えたことがあることも確かです。

 

みんなが無理せずに、無理をさせずにいられる環境づくりは、

まだ整ってはいませんが、

思いを大事にしながら、否定せず、拒絶せず向き合うことで、

少しずつ変わっていくのだろうと思いました。

 

毎日に、みんなに感謝です。

 

2023/05/23

未来叶rie